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6月の素材 生クリーム

 ご承知のように洋食、とりわけフランス料理には牛乳を原料とした様々な食材が、いろいろな用途に使われます。中でもバターと生クリームは、使われる量や頻度が最も多く、これらが無いとフランス料理として成り立たない、と言える位とても重要な食材です。

 さて生クリームですが、一般にはケーキに使われているホイップクリームが先ず一番にイメージされると思います。さらには、生クリームと聞くと甘い物と勘違いしている方さえいる程です。ところが実際の調理の現場に於いては、デザートで使われる用途は、ほんの一部に過ぎません。むしろ、それ以外に用いる方がはるかに多いのです。例えばグラタンやクリーム煮などのホワイトソース系は言うに及ばず、ドレッシングやポタージュに使えば、他の素材とよくマッチします。さらに料理をなめらかにし、コクを与えるのにこれ程便利なものもありません。ですから、ソースの仕上げにはよく使われます。

 特徴的なのは、レモンや酸味の強いワインなどにも相性が良いので、それらを使ったソースには欠かせません。たとえば、牛肉をフライパンで焼きます。焼き上がったら、肉を皿に移しフライパンに赤ワインを注ぎ、肉汁と一緒に煮詰めます。半分くらいの量になったら、生クリームを加えながらもう少し煮詰めると、見事な赤ワインソースの出来上がりです。今度お肉を焼く時に、是非試してみてください。星がひとつ増えること請け合いです。ただし、使う生クリームは乳脂肪40%以上のものを、用意してください。脂肪分が低いと煮詰めている間に分離してしまい、せっかくの料理が最後の仕上げの段階に来て失敗の憂き目に遇ってしまいます。くれぐれも表示を確認してから、買ってください。

5月の素材 パスタ

 イタリア料理が広まるにつれ、パスタはとても日常的な言葉になってきましたが、一部の方の中には誤解されたまま使っている例が見受けられます。日本でパスタと言うとスパゲッティの名がまっ先に挙がります、それはそれで間違いではありませんが正解でもありません。スパゲッティはパスタの代表選手ですが、その種類の中のほんの一部にすぎません。

  簡単に言うと小麦粉を水で練った食品は、すべてパスタなのです。ですから、スパゲッティもパスタなら、マカロニもパスタです、平らな板状のラザーニアや、餃子のようなラヴィオリ、春巻き状のカネロニなど様々なパスタがあります。 そして、スパゲッティの仲間にも細いもの、太いもの、穴のあいたもの、きしめんのような形のものなどがありますし、マカロニも種類が豊富で、お馴染みのチューブ状のものや、蝶やかたつむり、貝殻やペン先に似せた形など、数えきれないくらいです。
  さらに、それらのパスタに合わせたソースや、料理法があるのですから一口にパスタ料理と言っても、その数は無限といえるでしょう。あのおしゃれな食べ物、クレープもイタリアではクレスペッレと呼ばれ、パスタの一種に数えられています。

  最近では本場の高品質の乾燥パスタがたくさん輸入されていますので、いろいろなパスタ料理に挑戦してみてください。乾燥パスタを茹でるときは、くれぐれも茹で過ぎないように、少し歯応えが残るくらいにするのがコツです。こうすれば美味しいパスタ料理が成功したも同然、よく晴れた5月のいち日何種類か作って仲間を呼ぶのも良いでしょう。

4月の素材 にんじん

 なぜか「にんじん」がブームなのだそうです。どうして日本人は流行に弱いのでしょうか。そもそも、新しい素材ならいざ知らず、昔から日常的に食卓に登場していた食品がブームになること事体が、おかしな現象です。ずっと食べ続けているものは、美味しいからであり、何より身体にいいものに他ならないわけです。
 成分分析をしてその中の一要素が、何らかの効果をもたらしたとしても、そればかりを大量に食べるわけにはいきませんし、むしろ栄養が片寄り逆効果にさえなりかねません。色々な食品をバランスよく食べることが、何よりの健康法だと思うのですが。 しかし、どうしても「にんじん」がたくさん食べたいと言う方に、取って置きの料理法があります。

 材料は一人当り大きめのにんじん半分程度・バター・水・牛乳これだけです。にんじんは皮をむきますが、なるべく薄くむいてください、厚いとせっかくの美味しいところを、捨てる事になります。むけたら縦半分にして、うすく小口切りにします。これを少量のバターで炒めるのですが、ここからがこの料理の一番のポイントです。気長にひたすら炒めます、その間3〜40分、量が4分の1ほどになったら水を加えひと煮立ちさせます。もうここまで来たら、ゴールは間近出来上がったも同然です。熱いうちにミキサーにかけます、冷めないうちに素早く。それを裏ごしすると、第一の料理「にんじんのピューレ」の完成です。 そのまま召し上がるのも結構ですが、冷蔵庫で冷し固めたものを、スプーンで形を整えたり、絞り袋を使ってお皿に盛り付ければ立派な付け合わせになります。

 さらに、先ほどの裏ごししたピューレを水と牛乳でのばせば、第二の料理「にんじんのポタージュ」が出来上がります。このスープはにんじんが苦手の方でも、おかわりをしたくなる程のお勧め料理です。少し時間にゆとりがある時に作ってみてください、目からウロコが落ちるかも知れません。
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